マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)とは何?
- このページの目次
- マイクロソフトオフィススペシャリストの資格とは
- MOSのエキスパートとスペシャリストの違い
- バージョンは最新じゃなきゃだめ?
- MOSの難易度、合格率は?
- MOSとその他「パソコン検定」との違い
MOS検定とは、マイクロオフィスの製品、「マイクロソフトオフィス」の、ワードやエクセル、パワーポイントといったソフトを使いこなすための力があるかどうかの認定を行う検定のことです。
例えば、「ワードやエクセルが使えます」といったところでどれくらい使えるのかはなかなか説明しにくいものがあります。
しかし「MOSのワードとエクセルの資格を持っています」となるとより確実にアピールが出来ます。
会社の募集要項に「MOS取得者」「MOS保有なら尚可」などとある場合もありますので持っていて損はない資格です。
ここではMOS検定の試験概要や難易度、MOS以外のパソコン検定などを解説しています。
正式名称はMicrosoft Office Specialist
MOSの正式名称はMicrosoft Office Specialist(マイクロソフトオフィススペシャリスト)といいます。
MOSは、この頭文字です。過去にはMicrosoft Office User Specialist(MOUS)という名前で呼ばれてましたが、2003年に名称が変更され、現在の名前になりました。
履歴書に書くときには、Microsoft Office Specialistと記入しましょう。
履歴書に書いて就職や転職を有利に進めたい場合はワード、エクセルだけでなく、パワーポイントやアクセスの資格があると、より好印象を与えられます。
試験はいつ行われてるの?ーチャンスはいつでもー
MOSの検定は、随時行われています。
全国一斉の会場試験は月1,2回指定の会場で行われてますが、 随時試験については、全国様々なPC教室、資格専門学校などで随時行われています。全国1700カ所ある会場に申し込み、受験希望者が定員になり次第試験ができる仕組みです。
パソコンスクールに通っている人は、そこから受験の申し込みをすることも出来ます。
インストラクターや先生と相談して試験の日程を決めるなどをしてもいいかと思います。
自分が通っている学校が試験会場だったら精神的にも安心して落ち着いて試験を受けられるメリットもあります。
MOSの検定は、合格発表も試験後すぐにわかりますので、就活中など、すぐにでも資格が欲しい方には特におすすめです。
注意したい点は、合格になるまで続けて何度も受験する方も中にはいるようですが、同一科目2回続けて不合格だった場合は3回目は1週間受験できませんのでお気を付け下さい。
実施日程と実施地域はバージョンごとに異なりますので公式サイトで調べましょう。
実際どんな試験が行われているの?
実際のMOS試験は試験会場に用意されたパソコンを使って、問題の指示に従って正しい操作が行えるかを判定する実技試験です。
PC画面上に次々と表示される問題(タスク)を順番にこなしていくという形式になっています。わからない時はスキップして次の問題もできます。
下記はフリーでダウンロードできるMOS模擬試験の体験版です。
【問題】次の操作をして下さい。
ワークシート「年間」のグラフのグラフエリアのグラデーションエリアの塗りつぶしを設定し、グラフの高さを130%に拡大してください。
こんな感じの問題です。
どうでしょう、解けそうですか?
試験範囲の一例
試験範囲に関しても公式サイトで発表されています。ここでは参考までにエクセルスペシャリストの試験範囲の一部を紹介します。
こういった感じに試験で試される範囲はあらかじめ発表されています。
MOSのエキスパートとスペシャリストの違い
マイクロソフトオフィススペシャリストの試験はスペシャリストとエキスパートにレベルが分かれています。
スペシャリストもエキスパートもなんか両方とも仕事が出来そうなイメージの言葉ですが、エキスパートの方が上級レベルと呼ばれています。
バージョン2013のワード、エクセルだけエキスパートレベルがpart1、part2に試験が別れ、どちらも合格すると認定証がもらえる方式になっています。
スペシャリストに合格していなくてもエキスパートは受験できます。
パワーポイント、アクセス、アウトルックにはスペシャリスト、エキスパートなどのレベル別けはありません。
基本的にスペシャリストはオフィスソフトの基礎的な実務をこなせるだけの操作を知っているというニュアンス。
それに対してエキスパートはスペシャリストよりも一歩踏み込んだ専門的な操作を問われる試験です。
スペシャリストは、基本操作を中心なので実用的と言え、エキスパートは専門的と言えますが、どちらを取ればいいのか悩んでしまいます。
どっちを取ればいいの?
MOSの運営、実施をしているオデッセイによると、スペシャリストとエキスパートの試験内容は一切重複していないため両方取ることを推奨しています。
エキスパートのみを取得しても、エキスパートが上級だからと言ってスペシャリストの範囲をマスターしてる証明にはならないためのようです。
まずは、順番にスペシャリストから順番に取得していき、就職先でエキスパートレベルのスキルが必要だった場合に、そこから学習してもいいと思います。
バージョン2016、2013、2010のどれを取ればいいの?
MOSの検定では、バージョンによって試験の内容が異なりますが、果たしてどのバージョンで資格を取得すればいいのでしょうか?
バージョン2010は2020年3月で終了し、各通信講座も2019年中に2010講座をサポート中止の傾向にあるのでバージョン2013以降で考えたほうがよさそうです。
ちなみに試験内容としては、MOS 2010は、「一問一答」形式で、問題数が25~45問程度のクイズに解答するような試験でした。
MOS 2013は、1つのファイルを完成させる「ファイル完成型」です。MOS 2010に比べ、より現実に近い状況で操作スキルを評価する試験です。
MOS 2016は、「マルチプロジェクト」という形式でMOS 2013の"より現実に近い操作"という特色を活かしつつ、より広範囲な操作スキルを問う形式になりました。
バージョンを悩んでる方は、自分が持っているバージョン、会社で使っているバージョンで取得していけばいいと思います。
まだ未購入、会社でも未経験なら最新のバージョンを購入、受験するのがおすすめです。
MOSの難易度、合格率は?
MOSの合格率、難易度については、公式サイトでは合格率は発表されてませんが2019年1月の時点では累計420万人が合格しており、受験経験者から聞くと比較的高い合格率でないかと言われています。
MOSは、オフィスソフトの操作がしっかりと出来ているかどうかを調べるためのテストなので、操作方法が間違っていなければ正解になります。
普段からオフィスソフトを使っている人であれば、市販のテキストや通信講座で合格することが出来る資格です。
スペシャリストとエキスパートの合格率の違い
全体的な合格率としては、ネットなどで調べるとスペシャリストは8割くらい、エキスパートであっても6割くらいは合格できているのではないかと言われています。
合格点ですが1000点満点中550点~850点が合格点になります。
幅があるのは問題の難易度によって合格点が変わるからです。合格点は難しかったら下がり、簡単な場合は上がります。
まったくのパソコン初心者には難しい?
MOSの資格は、パソコンを触ったことがないなどの全くの初心者から始めようと思ったら、それなりに難しい試験になります。
MOSの試験は1年中あり、そろそろ合格できそうだなというタイミングで受験できるので合格率自体は高くはなるのでしょう。
しかしパソコン初心者にとってはパソコンの基本操作から学ぶため普段仕事でパソコンを使ってる人に比べたら時間はかかるとは思います。
エクセルやワードなら普段ある程度使ってる方も多いかと思いますが、パワーポイントやアクセスになると、0からの出発という方もおられると思います。
合格率が高いからといって全く何も準備なしでは合格は難しい資格です。
試験当日の注意
試験当日に必要な物は、申込み後に送られてくる試験IDと受験票、写真付の身分証明書です。
受験票については随時試験の場合、会場によってはない場合もあります。
持ち込み禁止となってるのは、携帯、参考書類、ビデオ、レコーダー類、飲食物です。
試験内容を記録できるようなモノは何でも禁止です。
MOSとその他「パソコン検定」との違い
MOSはマイクロソフト社が販売してるソフト「オフィス」の機能をどれだけ使うことが出来るのかが問われる試験です。
実際ワードやエクセルは会社では必ずと言っていいほど使うソフトなので、パソコンの資格ではMOSが最も有名です。
パソコン検定は実は「パソコン検定」というざっくりした名前の資格は現在なく、全日本情報学習振興協会が主催するパソコン検定 タイピング試験、パソコン検定文書試験、日本商工会議所が主催する日商PC検定試験や情報処理能力認定委員会のワードプロセッサ技能認定試験などを省略して「パソコン検定」と呼ぶ傾向にあるようです。
その他パソコン検定よりMOS?
MOSの場合マイクロソフトのオフィスソフトの使い方を問うのに対しその他パソコン検定ではタイピングの早さや文書作成に特化したもの、シスアドなどシステムプログラム系、Web作成系、フォトショップなどのアドビソフト系の検定などに細かく分かれます。
パソコン基礎検定やパソコン能力検定のようなザックリしたものもありますが、近年は1つのソフトに特化したりタイピング技術に特化したりと細分化傾向にはあります。
IT技術の進歩が早く昔取った資格はすぐに効果がなくなるという側面もあり、そういった意味ではエクセル、ワードなどはロングセラーですし、どの会社でも必ずと言っていいほどあります。
ワードやエクセルは似てるようなソフトやフリーソフトも多く出回ってますが、使い方はほぼ同じです。
パソコン検定 文書・表計算試験のようにエクセル、ワードを使った検定もありますが、MOSはマイクロソフト認定という正式なものです。
そういった意味でもMOSはその他パソコン検定よりも取得する価値があります。
就職はどっちが有利?
パソコン検定の中にはプログラム検定系のような、なくてはその職につけないような検定もあり、そういった意味では専門に特化してその専門職で求職する方法が一番かとは思います。
MOSのいい点はいろいろな会社で使える点と「最低限のパソコンスキル」と言った場合はエクセル、ワードの事を指す場合が多くオールラウンドに使える事ではないでしょうか。
就職にはその会社が求める人材は千差万別なのでどちらとはいいかねますが、エクセル、ワードは個人事業でも使いますし、他のパソコンソフトの基礎の考え方がわかりますので、取得して損はない資格と言えます。
MOS取得に限らずパソコンスキルは一生の宝
MOS資格に限らずパソコンのスキルは一生の宝と言えます。毛嫌いして避けてきた方も多いかとは思いますがこういった世の中になってきたらそうは言ってられなくなりました。
就職するのも個人ビジネスを展開するのも、個人の趣味を充実させるのもパソコンやネットがなかったら難しい世の中です。
逆に言うとパソコンができるだけで、他の人と差別化できる時代になってしまいました。
あなたは今、パソコンのスキルを身につけたい、初心者から脱したいと少なからず思ってるのですから、正直目の付け所がいいと言えます。
私も今はパソコンが使えなかったら仕事になりませんが、初心者時代、人に習っていたらどんなに早く効率よく学べたかと思うと少々後悔しています。
しかし、いざパソコンを習いたいと思っても、どうすればいいかわからない、どこに通えばいいかわからないという事はあると思います。
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